結婚を機に私が退職するので、当面は夫の収入だけで暮らしていくことに。
どのように家計管理をすればよいのか、不安です。

藤沢市・Sさん(28歳)
藤沢市・Sさん(28歳)

 

秋山友美
秋山友美

二人とも納得感を持てるよう
ルールと予算を決めましょう

 

何事も最初が肝心です。
今の段階で家計の方針を決めておくことは、とても大切です。
実際、結婚前に家計相談に訪れる人は多いです。

Sさんは、早い時期での出産を考え、退職を決めたのものの、結婚後、自分の収入がない事態がたいへん心もとない気持ちだそうです。
その状態で家計管理を始めると自分のためにお金を使うことに罪悪感を覚えてしまうかもしれませんね。
また、専業主婦だったお母さまが「夫を支え、家事、育児と長年頑張ってきたのに、評価もされず、年金額も少ない」と寂しそうに語る姿を見て、つい自分の将来を重ね合わせてしまうそうです。

今は、働き方も多様化しています。
まずは、Sさんご自身の今後の働き方や収入について考える必要がありそうです。
家計管理については正解がありません。
お金の管理が得意な方が中心となって管理を行い、最低でも年に2回(ボーナスのタイミングなど)は、振り返りと見直しをして、二人で話し合ってほしいです。

例えば、①家賃などの固定費、②食費などの二人の生活費、③夫の小遣い・妻の小遣い、④貯蓄と、収入を4つに分けて、「お互いの小遣いの使い方には干渉しない」など最初に予算とルールを決めておきたいですね。

先取り貯蓄と予算決めが、‟貯まる家計”の基本ルールです。
収入ー先取り貯蓄ー固定費=変動費の予算。
変動費を予算の範囲内で抑えられるように、家計管理に慣れるまでは家計簿を活用するのもおすすめです。

毎月の予算に加えて、家電の故障など突発的な支出用の年間予算も準備しておきましょう。
ボーナスの一部を活用してもよいですし、ない場合は毎月その分の積み立てもしていきます。

最後に大切なポイントがあります。
夫の小遣いを決めるのであれば、同時に必ず妻の小遣いも決めてください。
どちらか一方だけが小遣い制だと不公平感が生まれてしまいます。
結婚前に、二人でじっくりと話し合いをして、お互いに納得感のある予算とルールを作ってみてくださいね。

 

秋山 友美

ファイナンシャル・プランナー。
CFP(R)(一財)生涯学習開発財団認定コーチ。
「家計コーチ」代表。

藤沢市に開設した「湘南おかねの相談室」を拠点にFP相談・家計診断・パーソナルコーチなどを行い、ライフプラン・住宅取得・資産運用などの講師としても活動中。

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