【2021年10月9日号】弟が父の遺言書を偽造 相続する権利はある?

お悩み
父が亡くなり兄弟で遺産分割の協議をしています。

弟が、父の自筆の遺言書があると言って持ってきたのですが、父が生前話をしていた内容とかけ離れていて(弟に極端に有利)筆跡も全然違いました。

筆跡鑑定をしてもらったところ、やはり父の筆跡ではなく、弟を追求したら勝手に書いたことを認めました。

こんな弟にも相続する権利はあるのでしょうか?

遺言書の偽造は「相続欠格事由」に該当
弟さんは相続権を失うことになります

弟さんが自分に有利になる様に、お父様の遺言書を勝手に作成したわけですね。
これは遺言書の偽造にあたりますので、「相続欠格事由」(民法891条)に該当します。

相続欠格事由には、大きく分けて二つの類型があって、一つは、被相続人を故意に殺害した場合などの生命侵害行為です。

もう一つは、遺言に対する侵害行為で、①詐欺や脅迫によって被相続人が遺言をするのを妨げたり(同条3号)、逆に遺言を強制したり(同条4号)、②遺言書を偽造し、変造し、破棄し、又は隠匿した場合(同条5号)です。
弟さんの行為は、この遺言書の「偽造」に当たるので相続欠格者ということになります。

相続欠格事由になると、法律上当然にその被相続人との関係で相続資格を失うことになります。
他の相続人からの主張や、裁判所の宣告などは必要とされません。
ですから、弟さんは相続人ではないということで相続手続きを進めることができますが、例えば不動産の登記などの関係で相続欠格者であることの証明が求められることもあるでしょう。

具体的にどのような書類が必要になるかは専門家へのご相談をお勧めします。

アドバイスしてくれたのは

湘南茅ヶ崎法律事務所
弁護士 増井 瑞穂さん

 

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