公的な年金を補う私的年金として、個人年金保険に興味があります。
iDeCoも気になっていますが、どちらがよいのでしょうか。

藤沢市・Sさん(43歳)
藤沢市・Sさん(43歳)

秋山友美
秋山友美

退職までにかかるお金を踏まえて慎重に検討を

 

民間の生命保険会社が提供する「個人年金保険」を大まかに分類すると、契約時に年金額が確定する「定額年金」と運用実績によって将来受け取る年金額が変わる「変額年金」の2種類があります。
「定額年金」は契約時に決められた予定利率で受け取り時で運用されるため、金利が低い時期の契約はできるだけ避けたいところ。
今なら少しでも金利が高い外貨建ての商品や「変額年金」が候補になるでしょう。
その場合は、為替や運用に関わるリスクがあるため、しっかりと商品性を理解することが必要です。

また、条件を満たすと掛金が「個人年金保険料控除」の対象となり、節税効果があるため、その点も考慮して有利な商品を選択していきます。

運用することを考える必要があることや節税という点を踏まえると、iDeCo(個人型確定拠出年金)を検討してはいかがでしょうか?
iDeCoは、掛金を拠出して自分で運用、その合計額を60歳以降に受け取る制度です。
掛ける時、運用する時、そして受け取る時に税制上の優遇措置が講じられています。

自分で運用と言うとハードルが高いと感じられるかもしれません。
お子さんがこれから高校生になるSさんの場合は、世帯の所得によっては、iDeCoによる所得控除で高校の授業料にも影響が出る可能性があります。
老後資金は約20年という年月をかけて準備をしていくものになります。

教育費など今後退職までにかかるお金を踏まえて慎重に考える必要があります。
FPなどの専門家に相談するのも有益だと思います。

秋山 友美

ファイナンシャル・プランナー。
CFP(R)(一財)生涯学習開発財団認定コーチ。
「家計コーチ」代表。

藤沢市に開設した「湘南おかねの相談室」を拠点にFP相談・家計診断・パーソナルコーチなどを行い、ライフプラン・住宅取得・資産運用などの講師としても活動中。

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