大和市・横浜市・藤沢市の境川流域に12社ある「サバ神社」は、
「鯖」「左馬」「佐馬」「佐婆」「佐波」
とも漢字表記されます。

各社の主祭神は源義朝(源頼朝の父)が9社で他の3社は源満仲(平安中期の武将)です。
社名は一説には義朝と満仲が左馬頭(さまのかみ)だった事に由来します。

今回は藤沢市内に鎮座の4社を探訪しました。

【藤沢市内の「サバ神社」めぐりコース】
藤沢駅北口(湘南台駅西口行)
→石川橋バス停
→佐波神社
→石川橋バス停
→藤沢駅北口(横浜薬大前行)
→西俣野バス停
→左馬大明神
→境川沿い徒歩5㎞
→今田鯖神社
→再び境川沿い徒歩2㎞
→七ツ木神社
→長後駅

※境川沿いの散策が快適です。
 藤沢市内に鎮座の4社
 (各社ともご祭神は源義朝)

 

 

領主が主君徳川家康に忖度して創建か?

「サバ神社」の創建と名前の由来
佐波神社(石川)
佐波神社(石川)

今田鯖神社(湘南台)

七ツ木神社(元鯖明神社)
七ツ木神社(元鯖明神社)

「サバ神社」は江戸初期に瀬谷村領主の旗本長田忠勝が初めて義朝を祭神として創建。
義朝は平治の乱で敗れ逃げる途中に忠勝の先祖の裏切りで惨殺されます。
忠勝の主君徳川家康は源氏を称したので家康に忖度(そんたく)して、忠勝はこの地に義朝を祭神とする社殿を建立したようです。
境川は暴れ川とも称され度々の洪水に村人は困り、その氾濫を鎮めるために祭ったともいわれます。

こうして「サバ神社」は境川流域に増えていき、また魚の「鯖」には薬効があり、病を癒やす鯖に因み社名にその字をあてたとも考えられます。
※諸説あります

 

楽しい話「左馬(ひだりうま)」

「馬」という字を反対に書きますと「左馬」で、江戸時代ですと幸せを運
ぶ印です。
普通、馬は人間に牽(ひ)かれる動物です。
それを反対に書くと馬が人間を牽くということ、つまりお店に「左馬」の看板を掛けて置けば、馬が人間を牽いてくれる…お店が繁盛をするという意味です。

江戸時代のもう一つの駄じゃれで「うま」は逆に読むと「まう=舞う」です。
舞うほどに喜ぶということです。

ちょっと艶っぽい落語「左馬」もありますが、文字数の関係で…お後がよろしいようで。

 

 

かん治さん

「鎌倉検定は1級で
 お酒は2級を飲んでいまして、
 プレゼントをいただきますと喜んでサンキュウと言っています」
がお決まりの自己紹介。
「鎌倉ガイド」としても活躍する湘南通のアマチュア落語家。