六国見山(ろっこくけんざん)は、鎌倉市の山ノ内・今泉台・大船の境にあり、円覚寺背後の山です。六見峰の名も。
標高は約147mで、かつては山頂から六つの国、安房、上総、下総、武蔵、相模・伊豆(現在の千葉・茨城・埼玉・東京・神奈川・静岡)が望めたので、名付けられました。
また、西には富士山、北には筑波山が眺望できたと伝わります。この日は、展望台から遠くに横浜ランドマークタワーが望めました。
展望台には浅間大神の碑があります
◆碑は円覚寺第207世、釈宗演の書です
『新編鎌倉志』には、円覚寺の主山として素晴らしい景観の一つにあげられる他、明月院十景にも入っているとあります。
寛政5年(1793)に海防対策のため、老中松平定信の目付が当山に登って群図を描いています。
頂上に明治28年(1895)建立・円覚寺第207世釈宗演書の浅間大神(あさまおおかみ)碑があります。
稚児(ちご)の墓(塚)があります
◆由比の長者の娘の伝説とは
展望台からの尾根道にある稚児の墓は、鎌倉に住んでいた由比の長者染屋時忠の娘のものという説があります。由比の長者染屋時忠の娘が大きな鷲(わし)にさらわれ、その後、娘の残骨が各地で発見されます。その一つが六国見山の南だったと伝わります。
“六国見山森林公園”は森林浴スポットです
六国見山北西部の丘陵地に位置する“六国見山森林公園”は、開発で残された樹林地と優れた景観、動植物を育む自然環境保全の公園で、ハイキングの中継点として訪れる方が多い森林浴スポットでもあります。
かん治さん
「鎌倉検定は1級で お酒は2級を飲んでいまして、プレゼントをいただきますと喜んでサンキュウと言っています」がお決まりの自己紹介。
「鎌倉ガイド」としても活躍する湘南通のアマチュア落語家。