東海道藤沢宿の古刹(こさつ)・遊行寺は徳川家と深い縁があります。
徳川家康は江戸に拠点をおいた直後に遊行寺へ百石の寺領を寄進し、また幕府は歴代遊行上人に対して馬五十疋(ひき)という伝馬朱印状を与え、遊行寺との関わりを深めます。
本堂裏手に鎮座する宇賀神社を「御先祖徳阿弥公」建立の祖廟と位置付けています。
ご祭神は徳川の祖・有親の守り本尊
◆有親から8代目の弘忠の嫡男が家康です
ご祭神の“宇賀神”は、徳川家の祖・有親(ありちか)が先祖を祀(まつ)るために安置した本尊です。
有親は遊行12代尊観上人の弟子となり名を徳阿弥(とくあみ)と称し、後に子息が、三河国(現愛知県)大浜称名寺に移る時、遊行寺に宇賀神社を奉納したと伝わります。
有親から数えて8代目の弘忠の嫡男が家康です。
宇賀神とは人頭蛇身のお姿といわれます
◆今年は巳年。宇賀神社に今年一年の財福祈願を
宇賀神は穀物の神で転じて福の神となり、弁才天と同一視されて天女系の像が多いようです。一般的に“人頭蛇身”のお姿といわれています。
令和7年は巳年です。お社背後から湧く銭洗水でお金を洗い、今年一年の財福祈願をしてご利益を得たいものです。
遊行寺の開山呑海上人は開基俣野景平の実弟です
遊行寺は鎌倉時代末の正中2年(1325)の創建です。
開山の遊行4代呑海上人は時宗宗祖一遍上人の孫弟子で、開基俣野庄地頭俣野五郎景平の実弟です。その縁から後援を受けて藤沢の地に藤沢山清浄光院(現清浄光寺=遊行寺)を建立しています。
かん治さん
「鎌倉検定は1級で お酒は2級を飲んでいまして、プレゼントをいただきますと喜んでサンキュウと言っています」がお決まりの自己紹介。
「鎌倉ガイド」としても活躍する湘南通のアマチュア落語家。