ムツは大きな眼に、鋭く尖った歯、その風貌はまさに深海魚。見た目の通り、成魚は水深100~700mに生息しています。しかし、幼魚の頃は浅い沿岸でくらしており、成長とともに深場へと移動していきます。
相模湾では、若い個体が定置網によく入り、当館の深海生物の水槽で展示中のムツも、定置網で獲れた個体です。
漁師さんの船に乗せていただく機会が多いのでなじみのある魚でしたが、よくよく考えてみたところ、食べたことがないな…と思い、早速入手して食べてみることに。
ムツは、刺身に焼き、揚げに煮つけと、どんな料理にも合うといわれていますが、まずは王道の煮つけで味わうことにしました。
身が柔らかく、箸で触ると簡単にほぐれ、脂は乗っていますが、さっぱりとしてタレの味がよく絡みます。
煮つけで十分満足でしたが、他の食べ方も試してみたいと思うおいしさでした。
(えのすいトリーター 加登岡 大希)
新江ノ島水族館
TEL 0466-29-9960
藤沢市片瀬海岸2-19-1
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