【2025年2月8日号〜家計簿コーチングより】

私は現金主義で投資が嫌い。結婚予定の彼はキャッシュレス派で投資にも積極的です。
こうした考えの違いは結婚生活に悪影響を及ぼしますか?

藤沢市・Tさん(35歳)
藤沢市・Tさん(35歳)
秋山友美
秋山友美

結婚生活で最も摩擦が生じやすいテーマ。
話し合いは不可欠です

Tさんはパートナーから、「今どきコンビニで小銭を使うのはスマートじゃないよね」などと言われると「私は現金主義だからいいの」と笑って答えてはいるものの、結婚後のことが少し心配になるそうです。
「お金についての考え方の違い」は、家計相談でよくお話が出ます。
結婚生活をしていく中で最も摩擦が生じやすいテーマのため、話し合いと調整は欠かせません。
結婚前から下記を意識してみましょう。

■互いの考え方を尊重し、理解する
まず重要なのは、どのような背景や経験からお金についての考え方が築かれたのかを話す時間を持つことです。
どちらが良い、悪いではなく、自分の考えを伝えると同時に相手の考えにも耳を傾けましょう。

■役割分担を明確にし、得意分野を生かす
お金の管理に関して、役割分担をすることも対策の一つです。
例えば、Tさんは投資をしないのであれば、直近に必要なお金を貯金する担当。投資をしたいというパートナーは「長期的な資産形成」を担当するなど、それぞれの得意分野を生かす方法を検討します。
こうすることで、相手の苦手なことを強要するストレスが軽減されます。

■お金の知識を一緒に学ぶ
投資やキャッシュレス決済などのお金の知識をセミナーなどで、二人で一緒に学ぶこともお勧めです。
知識を共有することで、感情的な対立ではなく、事実に基づく議論が可能になります。
中立的な立場でアドバイスをしてくれるFP相談などを活用するのもよいでしょう。

■妥協点を見つけてルールを作る
お互いに100%満足する解決策を見つけるのは難しいかもしれませんが、「自分たちに合った妥協点」を見つけることが大切です。
例えば、「結婚後、家計管理は共有するが、支払い方法には口を出さない」といったルールを作ることで、双方の安心感を保つことができます。

秋山 友美

・ファイナンシャル・プランナー
・「家計コーチ」代表
・CFP(R)(一財)生涯学習開発財団認定コーチ
藤沢市に開設した「湘南おかねの相談室」を拠点にFP相談・家計診断・パーソナルコーチなどを行い、ライフプラン・住宅取得・資産運用などの講師としても活動中。


相談受付中!

1カ月の家計簿と相談内容(詳細な家計簿なしで相談のみもOK)を書いて、ご応募ください!