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【2024年9月14日号 vol.34】
こんにちは。
社会人大学 代表コンサルタントの桑名 伸です。

学校で教えてくれない 社会の授業では、社会の本質を学び、幸せになるための (不幸にならないための)正しい考え方についてお伝えします。

今回の授業では、湘南える8月24日号の巻頭特集「海辺の防災〜備えはできてる?」のアンケートを中心に、皆さまの備えの意識について一緒に考えたいと思います。

まず最初に、下記の表をご覧ください。

これは、湘南える11号(2020年3月14日号)にて掲載した、防災対策への意識調査アンケートの結果です。

あれから4年半経ち、前号の読者アンケートで、皆さまの意識がどう変わってきたか、まずは見てみましょう。

このアンケート結果から、4年半前は98%の方が準備不足やできてなかったという回答だったのが、35%ほどまで下がりました。

湘南えるでも、この社会の授業でも防災について取り上げていますが、皆さまに届いているかと思うと嬉しく思います。

では実際に、読者の皆さまは、どのような防災の準備をされているかを見てみましょう。

◆準備万端

・家庭用貯水タンクを買って水を貯め、飲料水として使う時はハンドポンプ浄水器で浄水予定。ご飯、おかず、電池、カセットガスなどは回転備蓄している。〈40代 男性〉

・食糧70食以上。燃料、ガソリン携行缶数十ℓ、カセットガス数十本、木炭数十kg・飲料はペットボトル茶2ℓを20本など常備。食料は入れ替わりで使い古くはならないよう留意。一人暮らしだが、この装備でコロナ罹患で14日の完全隔離を生き残った。〈40代 男性〉

◆かなりしている

・飲料水の確保(約7日分)。非常防災ナップサックの準備(2個)。各部屋に懐中電灯常備。冷蔵庫や本棚の転倒防止対策。〈70代 男性〉

・子供がいるので最低の持ち出し荷物は玄関に準備。〈20代 女性〉

◆少ししている

・非常食や簡易トイレなどが入った非常持ち出し袋などを準備し、小さい子がいるのでオムツなども準備。〈40代 女性〉

・ペットボトルの水、ローリングストック、カセットコンロ、簡易トイレなどを準備。〈40代 女性〉

◆気にはなっている

・生活圏のハザードマップを確認しておく。海抜の標識を日頃から見るようにする。高いところに逃げる意識を持つ。簡易トイレなど防災グッズをストックしておく。〈40代 女性〉

・避難経路を確認したり備蓄したりしています。小学生と幼稚園の子どもたち自身にも災害時の心得を普段から教えています。子どもでも読めるサバイバル術や災害時の行動本を読ませています。大人が防災対策をすることはもちろん、ある程度の年齢になったら子どもたちにも自分で自分を守る術を頭に入れておいてほしいと思っています。〈30代 女性〉

◆何もしていない

・水のペットボトルや食料品のストックを持つ。〈50代 女性〉

・津波防災については、14階建てのマンションなので特に何もしていないです。買いだめもしていません。うちのマンションがだめならば全部だめとあきらめています。〈30代 男性〉


皆さま、アンケートへの丁寧なご回答、ありがとうございます。


防災意識の選択肢では「気にはなっている」や「少ししている」を選択された方でも、その準備内容は「かなりしている」方と変わらない方も多くいらっしゃいました。

2020年7月25日号の授業では、「100年に一度」起こることへの気持ちの備えについて、同年8月29日号の授業では「避難訓練」について、普段から「171」の災害用伝言サービスを利用してみたりすることで災害時にすべきことに日頃から慣れておくことが重要と解説しました。

普段から意識を高めておく必要があるのは、実は、異常気象が続いたり、日本の各地で地震が起きたりすることで、災害慣れしてしまい、自分は大丈夫だろうという意識を心のどこかで持ってしまうからです。

この感覚はとても危険で、自分に都合の悪い情報は受け流してしまったり、起こっていることに対し過小評価をする「正常性バイアス」が働く可能性があるからです。

心を平穏に保つのが正常性バイアスですが、いざという時は、自身や家族の命を守るための最善の行動がとれるように準備をしていきましょう。

社会人大学
代表コンサルタント
      桑名 伸

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