【2025年12月20日号~家計簿コーチングより】
あらゆるものの値上がりが家計を圧迫しています。来年に向けてどんなことを考えておけばよいですか。
4つの視点で整理して“家計のブラッシュアップ”をしましょう
Tさんは「今年は食費の節約をはじめ、旅行を我慢するなどして頑張りました。来年の家計が気がかりです」とのこと。
苦しい時こそ立て直しのチャンス!
今年一年を総括し、来年、家計にゆとりを持たせるための4つの視点で整理してみましょう。
■1年間の支出を振り返る
まずは家計簿やカード明細を見ながら、「無駄だった支出」「使って良かった支出」をピックアップしてみましょう。
無駄に見える買い物も、その時の自分の心理や生活状況を知るヒントになります。
また、使って良かったお金を確認すると「自分が大切にしたい価値」が明確になり、来年に向けて支出の優先順位づけをすることができます。
■固定費を改めて見直す
物価が上がっている時は、変動費だけでなく固定費の見直しが効果的。
家計改善の鍵です。
中でも通信費はプランや通信キャリアの見直しをお勧めします。
住居費は住宅ローンの金利状況や更新時期を確認。
保険は重複していないか、家族構成などに合っているかを点検し、保障と保険料のバランスを整えましょう。
一度見直すだけで来年の家計が変わります。
■来年の収支見込みから年間予算を立てる
次に、来年の収入を基準に「毎月の生活費」「年間の大きな支出」「突発的な支出枠」をセットで考えます。
月単位だけの管理を考えると、医療費や冠婚葬祭などの予期せぬ出費で家計が崩れがちに。
年間予算として把握しておくことで、余裕を持って備えられ、精神的な負担も軽くなります。
■資産状況を整理して“お金に役割を持たせる”
最後は預貯金や投資を整理し、「何のためのお金か」を目的別に分類します。
教育費、老後資金、生活防衛費など分けることで、投資のしすぎやリスク過多を防げます。
また、1年は使わないお金は、定期預金など安全性の高い運用で少しでも増やす姿勢が大切です。
お金に役割を与えることで、無理なく資産形成につながります。
厳しかった今年を振り返って整理すれば、来年に向けた改善の余地が見出せるはず。
年末年始を“家計のブラッシュアップ”の機会にしてみてくださいね。
秋山 友美
・ファイナンシャル・プランナー
・「家計コーチ」代表
・CFP(R)(一財)生涯学習開発財団認定コーチ
藤沢市に開設した「湘南おかねの相談室」を拠点にFP相談・家計診断・パーソナルコーチなどを行い、ライフプラン・住宅取得・資産運用などの講師としても活動中。
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