【2026年4月11日号 vol.64】

ここ数回の社会の授業は「悩み」について授業を行っています。この授業を見ている私の娘から叱られました。
「難しいから心に入ってこない。悩む人の気持ちがわかっていない」と。

確かに言われてみれば、そうだな…、と感じました。
一つ言い訳を言わせていただくと、悩みの図解表は悩んだときに見るより「平常時」に見ておき、悩みの正体、つまり『悩みの仕組み』を平常時に知っておくことが、いざ悩んだときに自分を助ける力になると考え、この授業を行ってきました。
悩みが発生したときに悩みの仕組みと解決のコツを知っていれば、いざという時に自分を助けられるはずです。

しかし、娘が言うように悩んでいる人はもちろん、理屈が苦手な方にも心にスッと入るような、悩んでいる人の気持ちに寄り添う授業にすることが大切だと気づかされました。
今回の授業では理屈っぽいことは抜きにし「悩みの解決方法」を分かりやすくお伝えします。

「思い切り上を向く」というのは首を限界まで後ろに曲げるレベルです。
その時に背筋は伸ばしてください。要するに「悩んだ状態の逆」の形をとるのです。
悩むと、背筋が曲がり、うつむき加減になります。その姿勢はまた悩みを感じやすい体勢です。

また、悩みは頭で悩みます。その悩んでいる頭で正しい考え方ができるはずがありません。悩んだ頭で悩み解決を考えることは難しいですね。
人間の脳は、姿勢や身体状態によって感情の動き方や物事の処理の仕方が変わります。これは科学的に証明されています。

①の時にも、①がやりにくい状況でも「目線を上に向ける」ことをやってください。目線という表現を使っていますが、黒目を上に向けるイメージです。周りに人がいる場合は目を閉じても構わないので黒目を思い切り上に向けるのです。
これらは心理学で「身体フィードバック」と呼ばれています。

次の内容は、すべて研究や実験によって確かめられていることです。

姿勢を変えるだけで脳のモードが変わることが証明されています。

本当に深い深呼吸をしてください。3~4秒かけて限界近くまで吸って、5~6秒かけて吐き出す。これを5、6回やってください。
これも先ほどと同様、悩んでいるときには呼吸が浅く速くなります。この逆をやるのです。
やっているうちに悩んで焦っている状態の脳が落ち着きを取り戻してくれます。

悩みの解決法とお伝えしましたが、これらはあくまでも悩んだときに落ち着きを取り戻す「対処法」です。悩みの原因を解決できるわけではないですね。

しかし、悩んだときの頭の中は正しい判断ができなくなっていることが多いと思います。
まずはその悩んで焦っている頭の中をリセットして落ち着かせることが大切です。そのための方法と捉えてください。

前回お伝えした「悩みのいやらしい特徴」をもう一度見てみましょう。
こういう特徴があるので悩んだら一度①~③を行い、普段の正しいあなたを取り戻していただきたいのです。

■悩みがない状態の時には「悩みなんて努力して解決できるでしょ」という感じで軽く考えていたり、何も考えないでいたりするものですが、いざ悩みにぶち当たると想像以上に苦しみを味わうことになります。
つまり「悩み」は想像時(平常時)と発生時の体感レベルに大きな差があるのです。

■「悩み」は思考の方向性(どこについて考えるのか)が未来ではなく過去になります。つまり後ろ向きな考えです。悩みを解決するには未来のことをしっかり考える必要があります。
しかし、「どうしてこうなんだろう…」というように、過去のことを後ろ向きに考えてしまう特徴があります。(そして次に続きます)

■悩みが発生すると悩みレベルによって違いますが、「正常な判断ができなくなる」という特徴があります。きちんと悩みを解決しないまま何かを判断しても、結果は「逆」になる可能性が大きく「苦し紛れ」や、「藁をもつかむ思い」で正しい判断ができるはずがありません。しかし悩みの特徴を知らないとほとんどの人が「悩んでいるとき」に「間違った決断」をしてしまっているのではないでしょうか。「正しい思考が止まる」、これが一番の「いやらしい特徴」だといえます。

社会人大学
代表コンサルタント
桑名伸

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