【2026年8月8日号~家計簿コーチングより】

藤沢市・Tさん(35歳)、夫(35歳)、子ども(8歳)

私は普段の週末は家で食事をして、浮いたお金で時々、特別な外食をしたいのですが、夫は毎週末、家族でファミレス派。お金の価値観の違いを感じています。

秋山友美
秋山友美

我慢でなく、お互いの楽しみをかなえるための仕組み作りをしましょう

夫婦で暮らしていると、「こんなところで考え方が違うんだ」と感じることがありますね。
お金の使い方もその一つ。
どちらが正しいということではなく、まずは「何にお金を使うと満足できるのか」、双方が理解するのが大切です。

■それぞれの楽しみを残す方法を検討
今回のような場合、「外食を減らす・増やす」という話にしてしまうと、どちらかが我慢することになります。
そこで、「お互いの楽しみをどう残すか」と考えてみましょう。
行動経済学には「損失回避」という考え方があります。
人は、得をすることよりも、今あるものを失うことを強く避ける傾向があります。
外食を減らせば節約できるとしても、「今の楽しみがなくなる」と感じれば、なかなか実行しにくいものです。
だからこそ、どちらかの楽しみをなくすのではなく、両方を残す方法を考えるのがおすすめです。

■メンタル・アカウンティングでお金を取り分け
そこで活用したいのが「メンタル・アカウンティング(心の会計)」。
例えば、食費の中に「普段の楽しみ」と「特別な楽しみ」という2つの枠を作ります。
気軽な外食やお総菜に使うお金とは別に、少し特別な食事のためのお金を先に取り分けておくのです。
さらに、「今週はどうする?」とその都度決めるのではなく、「月に○回は気軽な外食、2カ月に1回は特別な食事」と、あらかじめルールを決めておく方法もあります。
これは行動経済学でいう「デフォルト」の考え方。最初に仕組みを作っておけば、毎回どちらかが譲る必要もありません。

■お互いの価値観を尊重し一緒にルール作り
大切なのは、お互いの希望を尊重しながら、限られたお金の中で両方の楽しみをかなえる仕組みを作ること。
家計は、単に支出を減らすことが目的ではありません。
夫婦それぞれの「楽しみたい」「ラクしたい」「たまには特別な時間を過ごしたい」という価値観を尊重しながら、限られたお金をどう使うか。
一緒にルールを作ることが、夫婦のお金の折り合いをつける一歩になるのではないでしょうか。

秋山 友美

ファイナンシャル・プランナー。CFP(R)(一財)生涯学習開発財団認定コーチ。「家計コーチ」代表。商品販売を一切しないFPとして、湘南を拠点にFP相談・家計診断・パーソナルコーチを行う。ライフプラン・資産運用などの講師としても活動中


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