【2022年7月23日号〜家計簿コーチングより】

私は投資というものをしたことがありません。
資産運用を貯金だけに頼るのはよくないのでしょうか。

藤沢市・Mさん(52歳)
藤沢市・Mさん(52歳)
秋山友美
秋山友美

将来のマネープランを作成し
投資を取り入れるか検討を

投資は必ずしもしなくてはいけないものではありません。将来的に必要なお金を準備できている、またはこれから準備できるのであれば、無理をして投資をする必要はありません。

■必要な資産額を見積もり

まずは、将来の収入と支出の見込み額を出し、100歳まで生きると仮定して、どのくらいの資産が必要なのかを見積もりしてみましょう。物の値段が上がっていますので、今後の物価上昇にも備えて多めに見積もりをしておく必要がありますね。
見積もりをした結果、資産が足りそうにないという場合は、収入を増やすか支出を減らして、貯蓄を増やす必要があります。それを補ってくれるのが「投資」です。投資はお金に働いてもらう役割をするものと考えてください。

■投資と投機の違い

Mさんは、株価の値動きに一喜一憂する友人の様子を見て、自分には向いていないと思われたとのことですが、投資というのは、短期的な値動きに右往左往するものではありません。例えば、株式投資であれば、自分が応援したい会社の株式を購入して、配当金や株主優待などを受けつつ、会社の成長を期待して、長期的に保有をするのが本来の姿です。

短期的に売買をして利益を得ようとする「投機」と長期的に資産を育てていく「投資」は違います。
ただ、投資をする以上、値下がりをする可能性はありますので、最低でも10年以上は使う予定がなく、一時的に値下がりをしても運用を続けられる資産で行うことが大切です。

そのため、投資を始めるかどうか、投資をする場合の資金はいくらぐらいにしたらよいのかなどは、将来のマネープランを作成して、資産配分をすることで見えてきます。漠然と投資をしたほうがいいのかしらと悩むのではなく、将来設計をしっかりとした上で「投資という手段」を取り入れるかどうかの判断をするところから検討してみてはいかがでしょうか。

自分で判断できない場合は、FPなどのプロに相談をするのもよいでしょう。


秋山 友美

・ファイナンシャル・プランナー
・「家計コーチ」代表
・CFP(R)(一財)生涯学習開発財団認定コーチ
藤沢市に開設した「湘南おかねの相談室」を拠点にFP相談・家計診断・パーソナルコーチなどを行い、ライフプラン・住宅取得・資産運用などの講師としても活動中。


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