一瞬一瞬を大切に切り取る
カメラを相棒に自然との共存

《湘南える6月25日号掲載》

小麦色の肌に、鮮やかなピンクのキャップがトレードマークの志津さん。彼女がフォトグラファーになったきっかけ、それは病気だったそう。

 今から9年前、大病を患った。20歳から始めたサーフィンもできなくなり、落ち込む彼女にギフトが。それはサーフボードファクトリーで働き始めたとき、知人のシェイパーからいただいた中古の一眼レフカメラ。好奇心旺盛な志津さんはそのカメラのレンズを大好きな海に向け、サーフィンのイベントや大会でサーフィンする姿を撮影し始めた。

 「身体の故障をきっかけに、サーフィンはできないけど、大好きな海に関われることって何か考えました。病気がなかったら、今の自分はなかった。本当にラッキーであり、幸せだと思います。人に恵まれている事に感謝です」と話す志津さん。

 小さな体に超望遠レンズのカメラを抱え、今も病気と共存しながら海でファインダーをのぞく。「凪(なぎ)の海、荒れた海、さまざまな表情の海で同じ波は二度と来ない! その一瞬一瞬を大切に、これからも作品のストックに励みます」。そう笑顔で言い切る彼女から、たくさんの勇気とパワーとポジティブな思考をもらい、またいつか必ず志津さんに笑顔で会いたいな…そう思ったはな子でした。

フリーランスフォトグラファー
小野寺(吉澤)志津さん

【PROFILE】
藤沢生まれ藤沢育ち。現在は茅ヶ崎在住。
サーフィンの撮影をメインに、湘南エリアはもちろん、千葉や静岡まで出向き、大会やイベントなどの撮影をフリーで行っている。自然の風景写真も得意分野。
詳細はInstagram⇒@sea1112で。#吉澤志津

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