「えのすい」が教えてくれる
相模湾の食べられる魚のお話
アマダイは漢字で書くと甘鯛。
その甘みとうま味がのった身とは裏腹に、私にとっては苦い釣りの思い出がよみがえる魚です。
一度だけ行ったことのあるアマダイ釣り。
誘っても誘っても当たりは来ず。
終わってみれば私はボウズ、一緒に行った3人合わせてたったの1匹という残念な釣果に…。
「アマダイ」は、アカアマダイ、キアマダイ、シロアマダイの3種の魚をまとめて呼ぶ流通名で、“えのすい”ではアカアマダイを展示しています。
みそ漬けやこぶ締めがおいしいとされますが、私は「若狭焼き」が気になります。
うろこを取らず背開きにして身に塩を振り、再び閉じる。
そして一昼夜寝かせた後、皮に酒を塗りながら焼く。
何ともそそられますね。
アマダイは種名よろしく赤、黄と色づく紅葉が美しい、秋から冬が旬です。
今年こそ、若狭焼で苦い釣りの思い出を甘く香ばしく昇華したいものです。
（新江ノ島水族館 えのすいトリーター 八巻 鮎太）
新江ノ島水族館
TEL 0466-29-9960
藤沢市片瀬海岸2-19-1
https://www.enosui.com/
営業時間や内容についてはホームページで確認を
