【2020年9月26日号】潰瘍性大腸炎

下痢などの腸のトラブル。
体調が悪いだけ、と見過ごしちゃだめ。
潰瘍性大腸炎の可能性も。
完治せず治療もむずかしく、厚生労働省の指定する難病の一つ。
多くは20代、高齢者の発症もある。
患者は17万人もの数にのぼる。

大腸と肛門をつなぐ直腸から生じた炎症が、口側に向かって広がっていく。
炎症って何?
免疫機能が暴走すること。免疫って何?
体内に侵入してきた異物を排除すること。

考えてみれば不思議なもので、大腸内には腸内細菌が住んでいる。
善玉菌、悪玉菌、日和見菌に大別される約1000種類が住んでいる。
これって完全なる異物。
ところが免疫で排除されずパラサイト(共生)している。
この菌群の絶妙なバランスが腸の免疫を正常に保っている。
潰瘍性大腸炎患者では善玉菌が少ないとの報告も。
大腸末端の直腸で善玉菌を増やすのが大事。
でも、どうやって?
 

口から入った食べ物は胃で砕かれ小腸で吸収される。
残りカスが大腸へ。それが食物繊維。
水溶性の食物繊維は善玉菌のエサになる。
ところが直腸の手前で消えてなくなる。
不溶性の食物繊維は善玉菌のエサにはならず、便として排せつされる。
直腸まで届いて善玉菌が増やせたらどんなに良いか。
それを可能にしたのがレジスタントスターチ。
炊きたてご飯を少し冷ませば増えてくる。
電子レンジがなかった時代、当たり前に食べていた。
さあ召し上がれ。
直腸を健康にする「冷和」ご飯を。

「炭水化物は冷まして食べなさい。」(笠岡誠一著)
「レジスタントスターチは腸の中で大活躍!」より

 

 

151223-文教広報誌BP顔写真

笠岡誠一(かさおか・せいいち)

1967年、広島県生まれ。
文教大学健康栄養学部教授。
管理栄養士。
食品栄養学修士(東京農業大学)。
博士(農学)(愛媛大学)。

山之内製薬(現・アステラス製薬)健康科学研究所研究員、アメリカ国立衛生研究所(NIH)客員研究員を経て現職。専門分野は栄養学、食品化学。レジスタントスターチに早くから注目し、レジスタントスターチを増やした「ハイレジ食」の開発なども行う。小説「きみのハラール、ぼくのハラール」や映画制作「CHO-KATSU」など、多分野で活躍中。

 

コメント

  • コメント (0)

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

コメントするためには、 ログイン してください。