一人暮らしで年金生活です。
家計簿はつけていません。
預貯金がどんどん減っている状況なので今後のことが不安です。

藤沢市・Aさん(78歳)
藤沢市・Aさん(78歳)

秋山友美
秋山友美

支出を見直し、予算を作り
徐々に生活費のサイズダウンを

収支内訳

◆月間収入

年金…………130,000

◆月間支出

光熱費 ………16,000

通信費 ………13,000

そのほか…………150,000

◆年間支出

固定資産税………180,000

植木の剪定………80,000

◆預貯金

預貯金…………1,400,000

※年間の赤字

49,000×12+260,000=848,000

どんどん預貯金が減っている状態が心配になり、収支を確認したというAさん。
年間でおおよそ85万円の赤字となっていました。
このままでは、94歳の時点で資金が尽きてしまいます。
今はお元気ですが、今後、医療費や介護のお金などが必要になるかもしれませんし、住宅の補修などが必要になることも考えられます。
今の段階で気付けて良かったと思って、この機会に支出の見直しをしてください。

まずは、通信費などの固定費の見直しをしましょう。
固定費は契約が絡んできますので、お子さんなど信頼できる人にサポートをお願いしてみましょう。
その上で、その他の生活費を10万円程度に抑えられるようになれば、毎月の生活費は年金の範囲内で納められるようになります。

ただ、いきなり生活費のサイズダウンをすると嫌になってしまう可能性もありますので、まずは14万円で生活をできるようにします。
その後13万円で生活をするというように少しずつ予算を少なくしていきます。
例えば、14万円の場合は、予備費を2万として、毎週月曜日に3万円お財布に入れて一週間過ごします。
常に利用できるお金の残高が見える状態を作って予算の範囲で生活できる癖をつけていくと良いと思います。

予算を作ることで、意識的にお金を使うようになり、結果としてメリハリがある使い方ができるようになります。
基本的な生活費を月10万円に納められるようになれば、固定資産税などの年間で出ていくお金については預貯金を崩すことになりますが、預貯金の減り方はかなり少なくなります。
仮に予備費を入れて年間46万円の取り崩しであれば、あと30年は預貯金が残ることになります。

秋山 友美

ファイナンシャル・プランナー。
CFP(R)(一財)生涯学習開発財団認定コーチ。
「家計コーチ」代表。

藤沢市に開設した「湘南おかねの相談室」を拠点にFP相談・家計診断・パーソナルコーチなどを行い、ライフプラン・住宅取得・資産運用などの講師としても活動中。

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