【2023年11月11日号〜家計簿コーチングより】

今は貯蓄のみですが、投資も始めてみたいと思います。
貯蓄と投資のバランスについて教えてください

藤沢市・Kさん(42歳)、夫(45歳)
藤沢市・Kさん(42歳)、夫(45歳)
秋山友美
秋山友美

夫婦1年分の生活費は貯蓄
投資は少額の積立から

貯蓄と投資のバランスについては、「目的別にお金を整理して考えましょう」とアドバイスしています。
ただ、Kさんは今のところ、お金を貯める具体的な目標などが定まっていないとのことなので、次のように考えてみましょう。

夫婦2人の1年分の生活費分は、病気になって収入が減った時や災害時などに使うお金として貯蓄をしておきましょう。
それ以外のお金は、お金を使う目標ができるまでの間は、投資資金に充ててよいお金です。ただし、投資経験がないとのことですので、一気にまとまったお金を投資するのではなく、投資用資金の中から積立で投資をしていくことをおすすめします。
投資をする時は、運用益が非課税になるNISAやiDeCoを活用していきましょう。

夫(45歳)については、お勤め先の企業年金制度を調べた上で、iDeCo(個人型確定拠出年金)の活用を検討してもよいでしょう。
iDeCoの掛金は、全額所得控除となり、所得税や住民税の負担を軽減できます。
また、iDeCoの商品には、投資商品だけではなく、定期預金や保険といった元本確保型の商品もありますので、無理のない範囲で運用をすることができます。
ただし、iDeCoは60歳まで引き出すことができませんので、あくまでも60歳以降の将来のための運用となります。

■新NISAを活用して長期運用も
そこまでお金を拘束したくない場合は、2024年1月からスタートする新NISAを活用しましょう。
新NISAは、運用益を非課税で保有できる期間が無期限になり、長期で運用することもできますし、運用したお金をいつでも利用することができます。目的がないお金の運用に向いています。

最初は、少額の積立投資から始めてみて、運用による値動きに慣れてきたら、徐々に金額を増やすというように自分にとって負担感がない状態でスタートをしてはいかがでしょうか。
今の時間を楽しみながら、将来のために「お金にも働いてもらう」という視点で投資を取り入れてみてください。


秋山 友美

・ファイナンシャル・プランナー
・「家計コーチ」代表
・CFP(R)(一財)生涯学習開発財団認定コーチ
藤沢市に開設した「湘南おかねの相談室」を拠点にFP相談・家計診断・パーソナルコーチなどを行い、ライフプラン・住宅取得・資産運用などの講師としても活動中。


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