【2026年8月8日号~家計簿コーチングより】

藤沢市・Aさん(75歳)、妻(75歳)

将来年金だけの生活は苦しくなりそうなのでリバースモーゲージを検討中です。注意点を教えてください。

秋山友美
秋山友美

メリットだけでなくリスクも理解して、暮らしに合った選択をしましょう


リバースモーゲージは、自宅を担保にお金を借り入れ、今の家に住み続けながら老後資金を確保する方法の一つです。
自宅を売却せずに資金を得られるため、「住み慣れた家で暮らし続けたい」という人にとって選択肢の一つになります。
ただし、利用する前に、メリットだけでなく将来のリスクも知っておくことが大切です。

配偶者の居住、金利上昇、相続などに留意
ご夫婦の場合、特に気をつけたいのが「夫婦のどちらかが亡くなった後も、残された配偶者が住み続けられるのか」という点。
1人だけの契約では、死亡時に一括返済を求められ、退去を迫られるケースも。
夫婦2人で組む「連帯債務」や、残された配偶者が契約を引き継げる「契約引き継ぎ」「債務引き受け」の仕組みがあるかを確認しておきましょう。
金利のタイプにも注意を。変動金利型では、金利が上昇すると借入残高が想定以上のペースで増え、利用限度額に早く達してしまう可能性があります。
長生きした場合、借入限度額に達すると、それ以上の借り入れができなくなることもあります。
「いくら借りられるか」だけでなく、「このお金で老後を最後までまかなえるか」を長期的ライフプランで考えておくことが大切です。
また、相続についても確認を。契約者が亡くなった後は、残った元金を返済するか、自宅を売却して返済するのが基本です。
「ノンリコース型」なら、自宅を売却しても借入金を返しきれなかった場合に、相続人が不足分を負担せずに済みます。
将来、Aさんが相続人である娘さんに自宅を残したい場合は、リバースモーゲージが本当に適しているのか、家を残すことを前提とした別の方法も検討することが大切です。

本当にいくら不足するのかを把握
老後資金について、年金収入や預貯金、今後の生活費・医療費・介護費などを整理し、「本当にいくら不足するのか」を把握しておきましょう。
リバースモーゲージを利用すること自体を目的とせずに、ほかの方法も含め、自分たちの暮らしに合った選択を考えることが大切です。

秋山 友美

ファイナンシャル・プランナー。CFP(R)(一財)生涯学習開発財団認定コーチ。「家計コーチ」代表。商品販売を一切しないFPとして、湘南を拠点にFP相談・家計診断・パーソナルコーチを行う。ライフプラン・資産運用などの講師としても活動中


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