住宅地の遊休農地を耕し 鮮度の高い大地の恵みを提供

小田原の自然豊かな町で育った穂坂さん。祖父母が果樹農家をしていたので、梅、みかん、キウイなどが常に生活の中にあったそう。「母からキュウリやネギを採ってきて!と頼まれて庭から採ってそのまま食卓へというのが普通の感覚でしたね」と。

前職は転勤が多く全国を転々とした生活を送る中、10年ぶりに東京勤務になり、久しぶりに実家に立ち寄った際、幼い頃に見た光景はそこにはなく廃れた梅林を見て心が痛かったそう。
どうしたら昔のような景色が戻るのか?と考えた結果、サラリーマンから農家へ転職した穂坂さん。
野菜などの栽培の基礎を学ぶためかながわ農業アカデミーに入校し、卒業後に3市で農家登録。

住まいの近くである辻堂の住宅街の中にある遊休農地を借りて再生。現在では辻堂、茅ヶ崎、小田原に20カ所の農地を借りて30種類の野菜を栽培中。
特に辻堂ではご近所の子供たちに畑の一部を提供し、種まきから収穫までを体験し食育につなげている。
「できたものを食すだけでなく育てる楽しみや自然の尊さを学んで、農業への関心を持ってほしいので、農業体験や直売などで地域の人と農家が交流が取れたらいいですね。そして規格や見た目以上に、食しておいしい鮮度の高い野菜などを提供していきたいです」と笑顔の穂坂さん。

穂坂さんが作った野菜は火・木・土曜の午前中のみ直売。その他テラスモール、ヨークフーズ辻堂太平台店にて取り扱い中です。ぜひGETしてみて!


acamo farm(アカモファーム)代表 穂坂 勇太さん
東京生まれ、小田原育ち。湘南に移住し、羽鳥在住。13年間金融機関での営業、出向、企画を経て2022年3月に退職後農業のノウハウを学び、昨年5月から本格的に農業に携わる。既存の農業にとらわれない、新たな農業のあり方に向けて奮闘中。Instagram⇒@acamo_farm