常に視界に入る指先から海洋環境問題への意識付けを

海がある街に住んでいるにも関わらず、海の状況や環境問題にはいっさい興味がなかったと話す有本さん。10年前突然、難病の診断を受け、歩行困難になり車いす生活がスタートしてからは想像を絶する日々だったそう。

そんな状況の中、コロナが明けたタイミングでずっとやりたかったビーチクリーンに参加できた。車いすでビーチに行くことは自分にとってハードルが高かったけれど、砂浜に座ってごみを拾うやり方で無になりごみを拾ったそう。

「実際に拾ったマイクロプラスチックの量に驚き、初めて危機感を持ちました。今の自分に何ができるだろう? そのごみを持ち帰り→洗浄→選別→乾燥→カット→加工。そこからネイルチップやアクセサリーに変身させる。指先のオシャレから地球環境の未来を考えることができると思って。ネイルチップがツールとして環境問題や障がい者の社会参画に役立てればうれしいな。できないからできるへ。ごみはネガティブなワードではなく、ごみにも命があって、そのごみを通してフラットな社会になることを願います」と有本さんは笑顔で話してくれました。

自分にもできることって? みんながそんな思考でいてくれたら、ピースフルな社会になれると思ったはな子でした。

ブルー系のマイクロプラスチックをフレームの中で溶かし固めたものをネイルチップに。指先から海のことを考えるアップサイクル


海ごみネイル®アーティスト 有本 奈緒美さん
横浜生まれ。湘南に移住してから16年。茅ヶ崎在住。2014年難病指定を受け2015年より車いす生活に。6年前バリアフリーの爪ケア専用サロンをOPEN。現在「マーメイドのごみ拾い」を月1回開催中。詳細や申し込みはInstagram⇒@plumeria_nail17で検索