点燈山東勝寺は臨済宗円覚寺派の寺院です。
元弘3年(1333)5月に鎌倉葛西ヶ谷の青龍山東勝寺で得宗北条高時一族は滅亡します。

この北条一族を悼み、秋雄(しゅうゆう)和尚(同寺開山)が南北朝時代(1300年代)に密かに建立したという言い伝えがこの地にあります。

そのため山号は再び燈(ともしび)を点じる意味の点燈山です。

東勝寺
藤沢市高倉258
小田急 線湘南台駅から徒歩20分

 

 

本尊は阿弥陀如来坐像です

阿弥陀三尊が本堂に坐します
東勝寺 本堂
本堂

中尊は阿弥陀如来坐像で像高34.6cm、両脇侍(きょうじ)の像高は観音菩薩立像46.7cm、勢至菩薩立像46.8cm。
寄せ木造り、玉眼入で江戸時代の作です。

 

本堂内の欄間の彫物は江戸時代の作

中興の祖は天遊(てんゆう)和尚
本堂内欄間の龍の彫物
本堂内欄間の龍の彫物

後に天遊和尚(慶長14年・1609年没)によって中興されます。
貞享3年(1686)に鎌倉の大工が造った現在の山門だけを残して江戸時代後期に本堂等は焼失します。
延享3年(1746)に再建されたのが旧本堂です。
関東大震災で被害を受け、幾度か修復されましたが老朽化が激しく平成9年(1997)に本堂と客殿の新築および山門の修復が完成。

本堂の欄間には延享3年(1746)再建時の彫物が3枚はめ込まれています。
山門の脇には、法燈が尽きないようにと願いが込められた「無盡燈(むじんと)」の碑が建立されました。

 

おすすめのお話「東勝寺の七福神参り」

本堂内の達磨さんと七福神像はいつでも外から拝観できるように安置。
それぞれ1m位の像で木彫作家が制作した正統的なお姿で親しみやすいお顔が特長です。

境川沿いの同寺周辺は、のどかな田園風景が広がり緑豊かです。
お散歩コースに入れてみてはいかがですか。

また同寺では、誰でも参加できる、「寺子屋・東勝会」を開いていますし、年末には「TERRAとも年末国際交流会」をご本堂で毎年開催しています。

この地域にお住まいの世界各国の方々が150人以上も参加し交流を深めていますが、昨年はコロナ禍で中止でした。

達磨さんと七福神像
達磨さんと七福神像

 

 

かん治さん

「鎌倉検定は1級で
 お酒は2級を飲んでいまして、
 プレゼントをいただきますと喜んでサンキュウと言っています」
がお決まりの自己紹介。
「鎌倉ガイド」としても活躍する湘南通のアマチュア落語家。