時宗総本山清浄光寺(遊行寺)では、2月14日夕刻にお逮夜(たいや)法要、翌日15日は朝の勤行の後に“涅槃会”が執り行われます。
2月15日はお釈迦(しゃか)様が入滅された日でそのご遺徳をしのぶ法要です。
本堂内には“釈迦涅槃図”が掲げられます。お釈迦様の周りを囲んでいるのは沙羅双樹の木で、弟子たちや多くの動物たちなどが泣き悲しんでいる様子が描かれています。
遊行寺の“涅槃図”の大きさの話
◆“涅槃図”は1mほど畳の上に垂れています
遊行寺の“涅槃図”は明治26年(1893)の完成です。縦6m45㎝、横3m64cmの大きさで、天井の上部から懸けられていますが、下の部分は畳の上に1mほど垂れています。大正12年(1923)の関東大震災で本堂が倒壊していますので、元の本堂の大きさが推し量れます。“涅槃図”は2月6日(月)~19日(日)の期間、ご本堂内に掲げられ特別公開されます。
“釈迦涅槃図”に描かれた物語
◆お母様が長寿の薬を与えようと届けます
お釈迦様が涅槃(臨終)に入ろうとしている時に、お母様の摩耶夫人(まやぶにん)が天より駆けつけます。長寿の薬を与え、多くの人々に、長くその教えを説いてほしいとの願いです。しかし、お釈迦様のために投じた薬壺(赤い袋)は図に描かれている木に引っかかり届きませんでした。
“お釈迦様”の一生…
お釈迦様は今から2500年ほど前に現在のネパール地方の釈迦族の皇太子として4月8日に誕生。妻子もあり恵まれた日々でしたが29歳の時に人生に疑問を持ち、山にこもって修行をします。
しかし、悟りを得られずに35歳で山を下り、ニレンゼン川で身体を清めスジャータという村娘が差し出してくれた牛乳入りのおかゆを食べると菩提(ぼだい)樹の下で悟りを開きます。
その後は80歳まで布教活動をして2月15日に涅槃に入ります。
かん治さん
「鎌倉検定は1級で お酒は2級を飲んでいまして、プレゼントをいただきますと喜んでサンキュウと言っています」がお決まりの自己紹介。
「鎌倉ガイド」としても活躍する湘南通のアマチュア落語家。