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安国論寺観音堂/鎌倉市大町4-4-18 鎌倉駅東口から徒歩16分

安国論寺(大町)の観音堂は平成27年(2015)に落慶した幸福(さいわい)観世音菩薩をまつっているお堂です。
その地下には鎌倉時代の井戸の遺構や、周囲には柱の痕跡があり、有力武士の館があったと考えられています。
遺構は、同寺の観音堂建設のための発掘調査の際に発見されました。調査で13世紀には人の手が加えられ14世紀には大規模な造成が行われていたことが分かりました。現代へとつながる造成の痕跡です。

遺構は北条氏館跡かと推測されています

◆ガラス張りの観音堂床下に水が湧き出ています 
遺構は北条氏館跡と推測されています。観音堂内の床下には現在も水が湧き出ている井戸などの遺跡があります。
日蓮が草庵を営んだとされる名越地区4カ所の谷の“松葉ヶ谷(まつばがやつ)”には13世紀前半に居宅があったと考えられています。
今後の調査で史実と伝承の関連が明らかになりそうです。

観音堂地下の遺構

古瀬戸壺や鉄製壺、砥石などが出土

◆壺(つぼ)などは本来の形をとどめた状態でした
山裾を切岸状に削り、前面の谷を約2m埋め立て、平坦面を造り出しました。
この上面では古瀬戸灰釉(かいゆう)広口壺、洗、鉄製壺、砥石が一括で出土しています。
地鎮等のために埋納した跡と考えられます。破損している箇所もありましたが、ほとんど本来の形をとどめた状態で見つかりました。

出土の鉄製壺

天然記念物指定“妙法桜”と“山茶花”

御小庵(ごしょうあん)に向かって右袖にある古木は樹齢760年ともいわれる山桜で、妙法桜と呼ばれ、「日蓮が地面についた杖(つえ)から根付いた」という伝説を持つ桜です。
本堂の手前、向かって左手にある山茶花(さざんか)は、毎年11月の中頃から白い花を咲かせ始めます。江戸時代の中頃に品種改良されて生まれた山茶花の姿をそのままに残している銘木です。


かん治さん

「鎌倉検定は1級で お酒は2級を飲んでいまして、プレゼントをいただきますと喜んでサンキュウと言っています」がお決まりの自己紹介。
「鎌倉ガイド」としても活躍する湘南通のアマチュア落語家。