覚園寺地蔵堂 鎌倉市二階堂421  
鎌倉駅からバス乗車「大塔宮」下車徒歩10分
(写真提供:覚園寺)

覚園寺(かくおんじ)は中世の面影を残す名刹(めいさつ)です。
同寺では毎年8月10日に黒地蔵縁日が行われます。
特に新盆を迎えられた方や、先祖供養などで、前日の9日夜半過ぎから10日の正午まで多くの参拝者が訪れます。
境内の地蔵堂にお祀(まつ)りされている“黒地蔵尊”は国指定重要文化財で、高さ1.8mほどです。“火焚(ひたき)地蔵”とも呼ばれています。

黒地蔵は火を体に受けて黒ずんだ姿に…

◆黒地蔵の異名で尊崇(そんすう)されています
地蔵尊は大変慈悲深く、罪人といえども、地獄で責苦(せめく)を受けている様を見過ごせませんでした。
そのため獄卒(ごくそつ)に代わって火をたき、罪人の苦しみを軽減しようとしました。
それ以来、火を体に受けた地蔵尊は全身が黒ずみ、何度彩色を施しても、一夜経つと元の黒い姿に戻ってしまったといい、後には黒地蔵の異名で尊崇されるようになったと伝えます。

黒地蔵尊御影(写真提供:覚園寺)

尊像は力持ちのお坊さんが現われて二階堂まで担ぎました

◆地蔵堂は元は鎌倉の海浜にありました
地蔵堂は元々海浜にあり、お地蔵様を安置し漁民たちの厚い信仰を受けていました。
しかし、貧窮(ひんきゅう)した堂守(どうもり)が堂を売ることになり、これを大楽寺などの開山をした願行上人が買い取り二階堂の辺りに移します。
大きい尊像は大変重く運ぶのに困っていると力持ちのお坊さん(地蔵の化身ともいわれています)が現われて、お像を軽々と背負い二階堂の辺りまで移しました。

覚園寺山門(写真提供:覚園寺)



“千体地蔵”は借りて自宅で供養する習わしがあります

黒地蔵の両側に小さな地蔵が祀られています。
地蔵堂の脇の千体地蔵堂に祀られているのを合わせて“千体地蔵”といわれます。
黒地蔵の分身として千体地蔵の一体を借り受け、家において一心に供養すると、ご利益が得られるようです。
諸願成就の後、地蔵さんに彩色をして、もう一体を添えて返すのが習わしです。


かん治さん

「鎌倉検定は1級で お酒は2級を飲んでいまして、プレゼントをいただきますと喜んでサンキュウと言っています」がお決まりの自己紹介。
「鎌倉ガイド」としても活躍する湘南通のアマチュア落語家。