出世するべきか？現代の割に合わない出世とは

社会人大学 代表コンサルタントの桑名 伸です。

学校で教えてくれない 社会の授業では、社会の本質を学び、幸せになるための （不幸にならないための）正しい考え方についてお伝えします。

読者の方から、ご質問のメールをいただきました

なるほど、よく理解できます。

まず、「出世」とは何か。出世の正体を探っていきましょう。
「出世」とは辞書によると、「社会的に高い身分・地位を得ること」と書かれていました。これだけ見ると出世は悪いことではなさそうです。

しかし、今回の質問は出世に「大変」・「割に合わない」という思いがついているのが問題ですね。
メリットよりもリスクが大きい…、今でいう「リスクリワード」が悪いということです。いたって正しい考え方です。

現代における「出世」

出世とは、「身分が高くなる」と辞書で説明されていますが、実際の仕事上では「昇格をする」ということになります。
新しく役職に就く、または役職の方がさらに上の役職になるということです。

出世に対する意識が、昔は「偉くなる」、だったものが、今は「役割」という意味への変化があると思います。
受け取り方を間違えないでください。
何事にも100対０はないので、そういう傾向があるととらえてください。

現在でも出世は「偉くなった」、辞書通り「高い地位」という文化や社風が多く存在します。
現在は役職になることが「役割」という考え方が以前よりも多くなりつつあるということです。

問題は「割に合わない役割」とその「押しつけ」

問題なのは昔と違って現代社会では出世…つまり役職に就くことが「業務の押し付け」になる場合です。
その役職が消去法で選ばれる場合、業務の押し付けになる傾向が多く見受けられます。
「●●君でなら何とかなる」という感じです。

無難なのは誰だ？ という発想ですね。
選ばれる方もそれではたまったものじゃありません。そのような選ばれ方の場合は報酬も大きく上がらない場合が多いです。

「押しつけ」が起きる理由

割の合わない「押しつけ」の要因の多くは人材不足です。
2つの人材不足が存在します。

一つは本当に頭数（あたまかず）が少ない。もう一つは役職者としての能力を持っている人が少ない、もしくはいない。
この両方が重なっていることがほとんどです。たちが悪いのはこれらがぐるぐる回り悪循環となっています。

順を追うとこんな感じです。

・人手がいない
・仕事量が増えて忙しくなる
・自分の仕事を持ちながら取りまとめを行う役職者が発生（仕事量の多さや内容に「ワークライフバランス」を重視する若手が付いてこれない→退職者発生→人材不足　ここも負のスパイラルになります）
・役職者は前記の人的問題を解決しなければいけない。面談技術を持たないと相当な負荷を負う
・精神的にきつくなる、または役職者として仕事を行っても報酬が上がらない傾向がある（常にバタバタして顧客の満足できるサービス提供ができない場合が多い。つまり利益が少ない傾向）
・割に合わないので役職者が退職する
・消去法的に次の「割の合わない役職者」が選ばれる

このように負の連鎖になっていきます。これが「押しつけ」が発生する要因の大きな要因になります。（他にも要因がありますが相対的に多いという意味でとらえてください）

次回は、今回の質問に対する答えと「それでも出世すべき理由」をお伝えします。

いま日本では少子高齢化と、若手の行き過ぎた「ワークライフバランス」志向で会社の運営環境が非常に厳しくなってきています。「学校で教えてくれない社会の授業」ではこれらの問題に対して解決方法をお伝えしていく予定です。

最後にガッツのある（？）投稿をいただいたのでご紹介します。

失敗を反省し未来の自分が幸せになることに努力されているのは素晴らしいことです。
脱税はいけませんが、転んでも起き上がるタフを感じました。頑張ってください。

社会人大学
代表コンサルタント
　　　　　　桑名 伸

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