
【2025年10月25日号 vol.53】
社会人大学 代表コンサルタントの桑名 伸です。
「学校で教えてくれない社会の授業」では、学校では教えてくれない社会の本質を学び、幸せになるための(不幸にならないための)正しい考え方についてお伝えします。
「AIの正体」②
AIの限界値を知る
前回(52回)、前々回(51回)でAIについての授業を行いました。
【51回授業】AIができること、人間ができること
読者様からの投稿文をAIを使って修正と要約を行った。そして投稿に対しての回答に関してAIバージョンと人間桑名バージョンを掲載しました。
《51回の授業を見る》>> 過去記事へ
【52回授業】「AIの正体」① AIとは何かを知る
51回授業のAIと私の読者様への回答を比較。
AIは優秀な検索・計算システムではあるができることの限界がある。その限界を知ればAIに対して不安になることはない、という内容でした。
《52回の授業を見る》>> 過去記事へ
今回の授業ではAIの正体を知るためにAIの限界について、実例を用いて学んでいきます
具体的にAIの限界を知ることがAIの正体が何かを理解することになり、AIを不安がることなく利用する側になれるのです。
〈快速列車指定席の予約に関してAIの相談してみた〉
家族で四国・高松に行くことになりました。その日の夜は、大阪・難波のホテルの宿泊が決まっています。そこで一つ問題が出てきました。
それは、「高松から大阪(岡山経由)までの指定席を、何時の列車で取るべきか」ということです。高松観光が何時に終わるかが読めないため、列車の時間を決めるのが難しい状況です。
高松訪問の8日前時点では、訪問日の分は全て空席がありました。当日観光後に高松駅で指定席を購入できれば問題はありませんが、もし満席だった場合は大変です。長時間の立ち席を避けたいと考えているため、確実に座席を確保する必要があります。
そこで私は、AIに相談してみることにしました。仕事の一環という体裁で質問してみました。

一週間後の日曜日(現在は8日前の土曜日)なんですけど、高松から岡山まで快速マリンライナーで行きたいと思っています。指定席を取りたいけれど仕事が終わる時間が流動的で列車を決めて、指定席を取るのは難しいです。
でも、指定席が取れず立ち席も嫌なんですね。
何かいい方法ありますか?
高松から岡山まで快速マリンライナーでの移動ですね。お仕事の都合で時間が読めない中で指定席を取るのは確かに難しいですね。
おすすめの方法は、早めに駅に行って空席状況を確認するか、仕事が終わる時間が決まったらすぐに予約することです。最悪の場合、自由席を利用することも考えておくと良いでしょう。どうでしょうか?


3時間以上なので立ち席は絶対に避けたいですね。ただ、仕事の途中に駅に確認に行くのも不可能です。何か良い方法はないですか?
仕事の途中で確認が難しいのですね。それでしたら、ネット予約はいかがでしょうか?
駅のホームページや予約サイトから、仕事の合間にスマホで予約することができます。
これなら、仕事を抜け出す必要もなく、立ち席を避けられるかもしれません。
どうでしょう?


ただ当日の仕事が何時に終わるかわからない状態なんですが、どうしたらいいでしょうか。
仕事の終わる時間が読めない中での予約は難しいですね。
おすすめの方法は、事前にネット予約で指定席を取っておいて、もし仕事が延びて乗れなかった場合は、変更やキャンセルが可能かどうか確認するといいでしょう。それなら最悪の場合でも、柔軟に対応できます どう思いますか?


先に予約するのはその時間に乗れればOKですが乗れないときに満席だらけになったら変更はできないですよね?
そうですね、満席になると変更が難しいので、早めの予約が大事ですね。ただ、キャンセルが出ることもあるので、こまめな空席確認もおすすめですよ。
柔軟に対応するためには、ネット予約などを活用してみてくださいね。


8日後の日曜日の混み状況は予想はつかないですか。
混雑状況は予想が難しいですが、日曜日は一般的に混雑することが多いです。特に観光シーズンやイベントがある場合は混雑が予想されます。
早めの予約や当日の早めの行動が良いでしょう。

部下がこの回答をしてきたら私は「ちゃんと考えているか!?」と叱責しているでしょう(笑)。
心地よい言葉を投げかけてきてくれますが、状況判断やトンチが無いですね。
AIは複雑であってもパターンが決まっているものを計算して取りまとめるのは天才級です。ネット上にある莫大な情報を素早く吟味してくれます。しかし、人間の日々の行動や思考や諸々の出来事はほとんどネットに上がっていません。
今回の指定席予約に関してもネットには出ていないでしょう。人間の日常とはこういうものがほとんどなのですが、それをAIは判断できないのです。
私桑名がとった行動は…
一日後の日曜日の夕方に予約サイトで空き状況を確認。一つだけ△印があったが、それ以外は全部〇。訪問当日に高松と大阪で大きなイベントがないことを確認。
同じ日曜日なのだから満席になるはずがない、と判断。これで当日駅で指定席を買えることを確信しました。
もっと簡単な方法もありますね。高松駅に電話して駅員さんに聞いてみる、です。
これはトンチでもなんでもないレベルの話ですがAIにはわからないことなのです。と、授業を終わらせようとしたときに社内のメンバーから
「このAIトンチできますよ」とGeminiAIを紹介されました。
その内容は確かに驚くレベルでした。
次回の授業ではGeminiAIのトンチは本物か?について行います。
社会人大学
代表コンサルタント
桑名 伸
「学校で教えてくれない社会の授業」では、皆さまの取り上げて欲しいテーマや、ご意見、ご感想をお待ちしております。
>>学校で教えてくれない社会の授業ご意見、ご感想投稿フォーム<<