
【2025年12月6日号 vol.56】
学校で教えてくれない社会の授業は、人生を強く生きる方法を学ぶ授業です。
学校では「お勉強」を、社会の授業では「生きる力」を学んでほしいと思います。
今回の授業は「インプット」について。インプットは何のためにあるかを学んでいきます。
若手だけではなく老若男女すべての人に役立つ内容です。
「インプット」は何のためにするのか?
グループ会社の社員にこの質問を投げてみました。
社員「知識を増やすため…ですかね?」
桑名「なるほど。では何のために知識を増やすのかな?」
社員「将来何かの時に役立つため…ですか?」
桑名「役に立つかもしれないことってすごい量で全てを覚えるのは無理だよね。具体的にどういうものをインプットしているのかな?」
社員「気になったことなどですかね」
桑名「それは将来のためというより興味があることや好きなことなのではないかな?」
前回まで取り上げたAIにも聞いてみました。人間の考えを上手にまとめてくれるはずなので。
〈AIの答え〉
◎ 知識・情報の蓄積
・新しい知識やスキルを身につけるため
・変化の激しいビジネス環境で最新情報をキャッチするため
◎アウトプットの質を高める
・インプットは「材料」、アウトプットは「料理」に例えられます
・材料が豊富で質が良ければ、料理(提案・作品)も豊かになる
◎思考の幅を広げる
・自分の経験や視点だけでは限界がある
・他人の考えや異分野の知識を取り入れることで新しい発想が生まれる
◎インプットの本質
・「アウトプットを豊かにするための準備」
・単なる知識の収集ではなく、最終的には「使うため」に行うもの
・つまり「インプットはアウトプットのためにある」と言えます
AIすばらしい。「インプットはアウトプットのためにある」という最後の答えは物事の核心をとらえていて非常に良い答えです。今回に関してはAIの勝利ですね(笑)。
今回の授業で伝えたいことは、まさにこれで、
「インプットはアウトプットのためにある」
です。
インプットの種類はいくつある?
インプットはアウトプットのためにあるということをしっかり学んでいきましょう。そのためにはインプットの種類を知ることが大切です。
インプットの種類を知る
インプットには最低限3つのカテゴリーがあります。
①どこにインプットをするか (インプットする場所)
②アウトプットにつながっているかどうか (インプット情報の出力の有無)
③それがプラスにつながるか、マイナスにつながるか(インプットの有効性)
まずは「どこにインプットするか」に注目しましょう。
①どこにインプットするか
「どこに」というのは自分の体の中の「どこに」という意味です。
大きく分けて2つの場所があります。
■頭にインプットする(頭脳)
■体にインプットする(体脳:私が作った造語ですが覚えやすいと思います)
〈頭にインプットする(頭脳インプット)〉
頭脳インプットは一時的な記憶で終わることが多いです。
学校での勉強の中には、テストの答案にインプット情報を吐き出した後はきれいに「メモリ領域」から消去されてしまっているものも多いのではないでしょうか。
もちろん学校の勉強が不要ということではなく大切なのはアウトプットにつなげることです。
インプット情報が記憶領域から消えてしまうとそもそも未来でアウトプットができません。
〈体にインプットする(体脳インプット)〉
一方で「体脳」に刻まれたインプットは忘れにくいどころか意識せずともアウトプットできたりします。しかも持続的にアウトプットできることが多いです。
これは「体で覚える」に近いですが肉体的なものだけではありません。
例えば、
・読書に没頭して心に残る物語
・感情や体験として刻まれる記憶
これは肉体ではなく心の体脳に刻まれたインプットといえます。
体脳インプットの最たる事例は「自転車の練習」でしょう。幼少期に練習したあれです。

あのインプットは強烈に体脳で覚えます。そして体が動く限りアウトプットし続けられるものになります。最強のインプットといえるでしょう。
〈まとめ①〉
●「頭脳」と「体脳」とインプット先は2つある
●頭脳へのインプットは短期的な記憶で終わりアウトプットにつながりにくい
●体脳へのインプットは持続的にアウトプットができる
次に、
②アウトプットにつながっているかどうか
③それがプラスにつながるか、マイナスにつながるか
について掘り下げます。
②アウトプットにつながっているかどうか
「頭脳」インプットのみではアウトプットにつながりにくいこと、「体脳」へのインプットは持続的にアウトプットできることがわかりました。
であれば「体脳」インプットはアウトプットへつながるといえるのでしょうか。
「アウトプットのタイミングや場があるかどうか」でその答えは決まります。
アウトプットは可能だがそれをするタイミングや場がないと「アウトプットできない」ということになります。
③それがプラスにつながるか、マイナスにつながるか
インプット情報がアウトプットにつながるとして、そのアウトプットが自分のプラスにつながっているかマイナスにつながってしまっているか、そのどちらでもないか。
インプットの種類として一番大切なのがこの部分です。
先ほどまではアウトプットにつながるかどうかの議論でしたがここが一番大切といえるのは「結果がどうなったのか」という
人生に影響が出る部分だからです。
インプットは時間、時にはお金もかかります。
大切な時間とお金を使って将来に響かない、もしくは将来のマイナスに働いてしまうということは避けたいものですね。
〈まとめ②〉
●インプットは「アウトプットにつながるかどうか」で価値が変わる
●さらに「そのアウトプットがプラスかマイナスか」で最終的な意味が決まる
●時間やお金を投資する以上、プラスにつながるインプットを選ぶことが重要
インプットの種類は大きな3つのカテゴリとその中でさらに種類が分かれます。
人生を歩む中で、どの種類のインプットに時間を使うのかが非常に大切です。
次回も「生きる力」に直結するインプットについて、さらに深堀りしていきましょう。
社会人大学
代表コンサルタント
桑名 伸
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