バレンタインデーの起源はローマ帝国時代、女神の祝日2月14日にさかのぼる。当時、チョコレートは無関係。
日本では1960年ごろ、女性が愛の告白とともにチョコレートを男性へ渡す日に。
チョコレート販売会社が仕組んだとか、大手百貨店が始めたとか…。
他の国ではチョコも男女も関係なく、ただただ愛を確かめ合う日のようです。
チョコレートは甘いもの。
そんなの当然知ってるよ。
でも、意外にも脂質を40%も含んでいます。
糖分1gで4キロカロリー、脂質は9キロカロリーと倍以上。
こんな脂質は「病みつきになる」可能性が大。
ネズミを使った有名な実験があります。
カゴに実験用のネズミを1匹。
タッチパネルも入れておく。1回触ると砂糖水が一滴飲める。
次にいじわるをして2回触らないと出ない、3回触らないと出ない。
どんどん回数を増やしていく。
50回を超えると、もうネズミは諦めます。
ところが、今度は油を一滴なめられる。
そうなると150回まで頑張ってタッチパネルを触るんです。
油への執着心は強い。
油は砂糖以上に病みつきになると言われるわけです。
じゃ、チョコレートって体に悪いの?
どんな食品も食べすぎはダメ。ほどほどに。
脳の活動には糖質が大事。
事務作業など疲れた時にはちょこっとチョコを。
脳にエネルギーを与え、リフレッシュ効果が期待できます。
笠岡誠一(かさおか・せいいち)
1967年、広島県生まれ。
文教大学健康栄養学部教授。
管理栄養士。
食品栄養学修士(東京農業大学)。
博士(農学)(愛媛大学)。
山之内製薬(現・アステラス製薬)健康科学研究所研究員、アメリカ国立衛生研究所(NIH)客員研究員を経て現職。専門分野は栄養学、食品化学。レジスタントスターチに早くから注目し、レジスタントスターチを増やした「ハイレジ食」の開発なども行う。小説「きみのハラール、ぼくのハラール」や映画制作「CHO-KATSU」など、多分野で活躍中。