色の三原色、赤、青、黄色。
甘味のイメージから連想するのは赤。ピンクに次いで2位。
塩味は青。無色に次いで2位。
酸味は断トツ1位で黄色。レモンを食べて酸っぱい記憶が脳に定着するのでしょうね。
ちなみに苦みは茶色、うま味はオレンジとの報告があります。
でも不思議です。
黄色のバナナは甘くておいしい。
東京土産の定番「東京ば〇奈」の甘いイメージが酸味のイメージを打ち消しているのかも。
バナナの輸入額は過去最高に。
「よく食べる果物」として17年連続1位という調査結果もあります。
食べた経験の無い人と出会ったことがありません。
頻繁に食べるものは色のイメージと結びつかないのかも。
バナナをおいしく食べたい人はこだわりがあります。
持ち運びに便利なバナナケース。
地面などと接触する部位から傷んでいくので、宙づりでも保存できるバナナスタンド。
健康効果もさまざま報告されています。
「血圧が高めの方に」という機能性表示食品にもなっています。
食べ物の色は日光などの光が食べ物に当たって跳ね返ってくる色。
食べ物に吸収された色以外が見えている。
似たものに光の三原色があります。
こちらは光そのものが光っている。
信号機の赤、青、そして赤と緑が作り出す黄色。
信号機が光を発しているのです。
バナナから黄色い光が発しているのではありません。
お間違え無く。
文献:奥田ら(2002)日本調理学会誌35、2-9
笠岡誠一(かさおか・せいいち)
1967年、広島県生まれ。
文教大学健康栄養学部教授。
管理栄養士。
食品栄養学修士(東京農業大学)。
博士(農学)(愛媛大学)。
山之内製薬(現・アステラス製薬)健康科学研究所研究員、アメリカ国立衛生研究所(NIH)客員研究員を経て現職。専門分野は栄養学、食品化学。レジスタントスターチに早くから注目し、レジスタントスターチを増やした「ハイレジ食」の開発なども行う。小説「きみのハラール、ぼくのハラール」や映画制作「CHO-KATSU」など、多分野で活躍中。