「えのすい」が教えてくれる
相模湾の食べられる魚のお話
たて縞(じま)模様がかわいらしい幼魚。
対照的に暗褐色を基調とし、落ち着いた雰囲気の成魚。
決して派手な魚ではありませんが、鼻先や目の周り、鰭(ひれ)に差す黄金色は鮮やかに映え、相模湾大水槽を泳ぐその姿に、つい見入ってしまいます。
そんなイサキの旬は初夏。
三夏の季語でもあり、夏の訪れを知らせます。
一年を通して水揚げされますが、冬を越し産卵期を迎える6月から7月ごろが、脂がのっておいしいとされます。
大きさの割に肉厚な印象で、古くから塩焼きの定番です。
厚い皮は特にうま味がのるとされ、皮つきの炙り刺しは格別です。
旬の時期に釣りなどで新鮮な身が手に入れば、白子が取れることもあるそうです。
白子ポン酢は私の好物ですが、イサキの白子はまだ試したことがありません。
今夏の宵は、イサキの炙り刺しと白子ポン酢で杯を傾けたいものです。
(新江ノ島水族館 えのすいトリーター 八巻鮎太)
新江ノ島水族館
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藤沢市片瀬海岸2-19-1
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