【2022年7月9日号〜家計簿コーチングより】
妻に先立たれて一人暮らし。2人の子どもたちは遠方で暮らしています。元気なうちに身辺整理を始めたいと思いますが、”お金に関する終活”はどんなことをすればよいですか。
資産管理リストを作成して
信頼する家族に伝えましょう
「お金の終活」はとても大切なことだと思います。まず、最初に行いたいのは、資産の洗い出しです。資産管理リストを作ってみてください(※参考1)。
リストに記録しておきたいものは、預貯金、株式・投資信託など有価証券、生命保険、損害保険、不動産、美術品、電子マネーなどの情報です。どこの金融機関のものなのか、口座番号、証券番号、残高、担当者などの連絡先を記録しておきます。住宅ローンなどの負債がある場合はその情報も。そして、クレジットカードや携帯電話などの契約関係も整理をしておくとさらに安心です。IDやパスワードなどのデジタル情報も一緒に整理をしておきましょう。
洗い出しを行った上で、使っていない口座やクレジットカードなどがある場合は、解約して、できるだけお金周りをシンプルにするように整理していきます。銀行などの金融機関が多くなってしまっているときは、財産をまとめることも始めましょう。
ただし、万が一、金融機関が破綻したときは、預金者一人につき元本1000万円とその利息以上は保護されないので、その点は意識することが必要です。
作成した資産リストは、1年に1回程度は更新するように心がけ、リストの存在を信頼する家族に伝えておくことも重要です。通帳や印鑑などの保管場所なども併せて伝えておきたいですね。
資産管理は、金融広報中央委員会「知るぽると」の「家計の資産管理簿」を利用するのも一案です(※参考2)。自動計算機能付きで資産・負債の全体像を把握することができるのが便利です。
病気などで動けなくなったり、判断能力が低下したときのために「財産管理委任契約」や「任意後見契約」なども検討を始めましょう。
お子さんたちは離れて住んでいるとのことですが、できるだけコミュニケーションをとっておくことも大事です。
※参考1. 資産管理リスト >> サイトへ進む(別サイトへ移動します)
※参考2. 金融広報中央委員会「知るぽると」家計の資産管理簿 >> サイトへ進む(別サイトへ移動します)
秋山 友美
ファイナンシャル・プランナー。
CFP(R)(一財)生涯学習開発財団認定コーチ。
「家計コーチ」代表。
藤沢市に開設した「湘南おかねの相談室」を拠点にFP相談・家計診断・パーソナルコーチなどを行い、ライフプラン・住宅取得・資産運用などの講師としても活動中。
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