【2020年8月29日号】愛猫の手術の同意書サイン もし手術ミスがあったら?

日常の「こんな時どうしたら?」の相談を、法律のプロがお答えします。

今回のお悩みは藤沢市 Mさんからいただきました。

お悩み
愛猫が病気になり、病院で手術を受けることになったのですが、サインをするよう求められている同意書の中に「手術の結果について一切の意義を述べない」という文言があります。

この同意者にサインをしてしまうと、万が一手術にミスがあっても何も責任を問えないのでしょうか?

診療契約上の債務不履行があれば、
責任を問うのは可能

飼い主が獣医師にペットの診療を依頼すると、そこには診療契約が締結されたことになります。
民法上は準委任契約として扱われ、獣医師には善良なる管理者としての注意をもって診療にあたる義務が生じます。
獣医師がその義務に違反した場合には、債務不履行となり、損害が生じれば、その損害を賠償しなければなりません。
これは、ご質問のような同意書を差し入れていたとしても免れることはできないものです。

「手術の結果について一切の意義を述べない」といった条項の有効性ですが、人の医療裁判のケースになりますが、同様の条項を無効と判断した裁判例があります。また、消費者契約法は、「事業者の債務不履行により消費者に生じた損害を賠償する責任の全部を免除する条項」を無効としており、この法令は、診療契約にも適用されますので、ご質問のような条項は無効になります。
同意書を差し入れないと手術をしてもらえないのでやむなくサインするというのが現実かと思いますが、仮にこのような同意書にサインをしたとしても、獣医師に手術や検査等の過程でミスがあれば、責任を問うことは可能となります。

アドバイスしてくれたのは

湘南茅ヶ崎法律事務所
弁護士 増井 瑞穂さん

 

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