【2021年1月30日号】大豆

春の節分。
豆をまいて鬼を追い払う。
なぜ豆なのか? 
魔(ま)の目(め)に豆を投げつけて、魔(ま)を滅(めっ)するからとの説が有名。

豆と言えば、もちろん大豆。
炒(い)った大豆を使います。
大豆から芽が出ると「私を食べて」の鬼への合図になるとか。
生はダメなのです。

そんな素敵な日本の慣習。
主役の大豆は、豆腐、納豆、みそ、しょうゆなど和食の中心的食品になります。
でも実は、国産大豆は貴重です。
原料として使われる国産大豆の比率というと、豆腐で60%、納豆で20%、みそ、
しょうゆでは10%ほどしかないのです。

世界の大豆生産ランキング、上位はブラジル、アメリカ、アルゼンチン。
日本の数百倍にも。
ほとんどが燃料や家畜飼料などに使われている。
豆まき文化が広まれば、相当な消費量でしょうね。

大豆1粒は1.5キロカロリー、0.1gのたんぱく質です。50粒で75キロカロリー、5gのたんぱく質。
卵1個が90キロカロリー、7gのたんぱく質。
大豆は高たんぱくな食品だと分かります。

室町時代に始まったとされる豆まき。
当時は貴重なたんぱく質源だった大豆をまくわけです。
相当の覚悟が必要だったはず。
今なら、イクラやキャビアでしょうか…。
場所によっては年齢の分だけ、まいた大豆を食べる習慣もあります。
貴重な大豆です。
まいた後、キチンと食べましょう。
それが国産大豆なら、なおのことです。

 

 

151223-文教広報誌BP顔写真

笠岡誠一(かさおか・せいいち)

1967年、広島県生まれ。
文教大学健康栄養学部教授。
管理栄養士。
食品栄養学修士(東京農業大学)。
博士(農学)(愛媛大学)。

山之内製薬(現・アステラス製薬)健康科学研究所研究員、アメリカ国立衛生研究所(NIH)客員研究員を経て現職。専門分野は栄養学、食品化学。レジスタントスターチに早くから注目し、レジスタントスターチを増やした「ハイレジ食」の開発なども行う。小説「きみのハラール、ぼくのハラール」や映画制作「CHO-KATSU」など、多分野で活躍中。

 

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