【2023年10月7日号〜家計簿コーチングより】

一人暮らしの私、定年後は再雇用制度で働くつもりですが、
いつまで働けばよいのでしょうか。
65歳からの年金額は月11万円ほどの見込みです。

藤沢市・Kさん(58歳)
藤沢市・Kさん(58歳)
秋山友美
秋山友美

現在の資産形成は上々です
今後の収支を予測しましょう

Kさんは、しっかりと資産形成ができていてます。いつまで働くのかを考える上で、将来の収支の見通しと資産残高を確認しましょう。

まず、定年時にいくらの資産があるのかを確認します。今の貯蓄ペースなら退職時の貯蓄は3400万円程度。それに加えて、退職金や企業年金がいくらになるのかを確かめた上で今後の支出見込みを立てましょう。

仮に60歳定年で仕事を辞めると、64歳から厚生年金部分(報酬比例部分)は受け取るまで収入が0円になります。年金が満額になるのは65歳です。現状の支出と同じ支出があるとすると5年間で約1300万円を貯蓄から取り崩すことになります。

次に65歳以降の支出見込みを立て、そこから年金額を引いた額を計算します。
仮に月の支出15万円、年間の支出を50万円として年金見込額(月11万円)から計算すると年間約100万円の貯蓄を取り崩すようになります。退職金がない場合、約20年で貯蓄がなくなる想定に。女性の平均寿命を考えると少々心もとないかもしれません。
このように大まかでもいいので計算をするといつまで働く必要があるか想定できますね。

Kさんの趣味は旅行で、ゆくゆくは全国を回りたいとのこと。
例えば60歳以降の働き方としては、旅行を楽しむために使う、ゆとり資金分を稼ぐという気持ちで、無理のない範囲で働くという選択肢もあるのではないでしょうか。
働くことが生きがいにつながる場合もあります。
再雇用制度を利用する、しないだけではなく、広い視野で働き方を考えてみてください。

収支内訳
◆月間収入… 280,000
◆月間支出    
食費…50,000
光熱・水道・通信費…30,000
保険料…15,000
医療・美容費…20,000
日用品…10,000
趣味費…20,000
交際費…15,000
その他…20,000
貯金…100,000
◆ボーナス収入…700,000
◆ボーナス支出    
旅行ほか…500,000
貯金…200,000
◆現在の資産
預貯金…32,000,000


秋山 友美

・ファイナンシャル・プランナー
・「家計コーチ」代表
・CFP(R)(一財)生涯学習開発財団認定コーチ
藤沢市に開設した「湘南おかねの相談室」を拠点にFP相談・家計診断・パーソナルコーチなどを行い、ライフプラン・住宅取得・資産運用などの講師としても活動中。


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