【2026年7月11日号~家計簿コーチングより】

藤沢市・Sさん(76歳)、妻(76歳)

「ゼロ活」という言葉を最近よく聞きます。お金を使い切って人生を終えるという考え方に心引かれます。でも子どもにお金を残すほうがよいのでしょうか。

秋山友美
秋山友美

使うか残すかの二択ではなく、心地よいお金の使い方を考えましょう

最近話題の「ゼロ活」。人生の終わりに資産を使い切ることを目指す考え方として注目されています。
その背景には『DIE WITH ZERO』という書籍で広まった「お金は貯めるためだけでなく、人生を豊かにするために使うもの」という考え方もあるようです。

元気なうちに価値あることにお金を使う
ただ、ゼロ活の本質は「お金をゼロにすること」ではありません。
旅行や趣味、大切な人と過ごす時間など、自分にとって価値のあることに、元気なうちにお金を使うこと。
私はそこが一番大切なポイントだと思っています。
年齢を重ねると、体力や健康状態は少しずつ変化していきます。
「いつか行こうと思っていた旅行が難しくなった」「やってみたかったことに挑戦できなくなった」ということもあるでしょう。
だからこそ、お金を使うタイミングについて考えてみることにも意味があるのかもしれません。

人生で何を大切にしたいのかを考える
そして、「使うか残すか」の二択で考える必要はありません。
お金の使い方に正解はなく、Sさんご夫婦が何を大切にしたいかによって答えは変わります。
旅行や趣味を楽しみたい、子どもや孫を応援したい、あるいは少しでも資産を残しておきたいなど…。
その思いを整理することが第一歩です。

これからどのくらい使えるのかを把握
その上で、現在の資産や年金収入、毎月の支出を確認し、「これからどのくらい使えるのか」を把握しておきましょう。
長寿化が進む今、医療や介護への備えも欠かせません。
「使っても大丈夫なお金」を把握しておくと、安心して楽しむことができます。

夫婦で話し合ってみましょう
大切なのは、お金を残すことでも使い切ることでもなく、Sさんご夫婦が望む暮らしを実現しながら、将来への安心も確保することです。
これを機に、「わが家にとって心地よいお金の使い方は何だろう?」と、ご夫婦で話し合ってみてはいかがでしょうか。


秋山 友美

ファイナンシャル・プランナー。CFP(R)(一財)生涯学習開発財団認定コーチ。「家計コーチ」代表。商品販売を一切しないFPとして、湘南を拠点にFP相談・家計診断・パーソナルコーチを行う。ライフプラン・資産運用などの講師としても活動中


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