手作りソープから生まれる 七里ガ浜の素敵な循環
「下水処理技術の発達した現代、生活排水はすっかり還元されるものと思いきや、実は家庭から出る生活排水が川や海を汚す一番の原因なのだそう。 だから食器洗いも合成洗剤をやめて、分解性の高い石けんに変えるだけでも海を汚さない小さなアクションになりますよね」そう語るのは七里ガ浜在住の啓子さん。
そこで、大好きな地元レストラン「珊瑚礁(さんごしょう)」の使用済み油を使って石けんを手作り。七里の街から出た油をリサイクルし、みんなで使って海もきれいになるってすてきな循環じゃない?と考えた。こういうエシカルな発想は、10年間漕(こ)いでいるアウトリガーカヌーとの出合いから生まれたそう。「私たちのカヌークラブでは、陸での理屈を海に持ち込まないとか、陸と海との境界線がどれほど神聖かとか、そういう人の力が及ばない海に対するリスペクトを大切にしてきました。パドルを海に沈めるたびに、この漕ぎが傷ついた海を癒やすと信じて漕いでいます」と啓子さん。
海のそばに暮らす自分たちにできることをいつも考えていたから、このソープが生まれたのも自然な流れだったそう。「街の人全員がエシカルソープの愛用者で、七里ガ浜土産といえばコレよね、となればいいな」とわくわくした笑顔で語る啓子さんでした。
海を汚さない暮らしを始めよう!をコンセプトに作られた“七里ガ浜エシカルソープ”。珊瑚礁隣の“PELE’S Juice&Bar”や“かもめサロン”で販売中
インテリアデザイナー 中田 啓子さん
七里ガ浜に住んで30年。以前はマガジンハウスなどで活躍した編集ライター。地元七里ガ浜自治会の理事になり、かもめサロンを立ち上げ、今は“七里ガ浜エシカルソープ”を広めるための活動中。
本業のインテリアデザイナーの詳細はInstagram⇒@lilikoihome_decorで。