荒廃農地の再生を目指し大地のパワーで食育農園づくりを

農家の高齢化や後継者不足により生まれた荒廃農地。藤沢市大庭、目の前に広がる1200坪の広大な荒廃農地を4年前に購入したのは、「Lohen Grin」を営む古谷さん。現在、その1/3ほどの畑で農作物を作っています。

有機野菜を作って売るだけでなく、次の世代の人たちが健康であるために“食育農園を作りたい”と考えた古谷さんは、有機栽培に理解があり、協力的な藤沢市を選び移り住んで来たそう。

「いまは野菜を作りつつ、残り2/3の荒地に置かれた廃材などのごみを片付けるのが日課。全体を整地するにはもう少し時間がかかりそうですね」。
世界中からさまざまな野菜の種を集め、一部整地された畑に種を蒔き、どんな野菜ができるのか、どんな色になるのか、野菜たちの声に耳を傾けながら作っている。そして、その姿を見せてくれた時が至福の時だとか。

「いずれは畑にオリーブを植え、摘み取りを楽しんだり、直売やカフェを併設したりと、いろいろ構想中です。子供たちや親子、老若男女、地域の人など、誰もが集える開かれた農園を目指しています。みんなが土に触れる場所を提供し、その中で野菜を作る過程を体験して、食べてもらえたらうれしい」と夢を語ります。

大地の恵みってすごい!

彩り豊かな有機野菜たち。古谷さんの野菜は湘南T-SITE「フード&カンパニー」や「エコモ」で購入可能です


Lohen Grin(ローエングリン) 古谷 友さん
辻堂在住の古谷さん。10年前人生一度きりと脱サラし、農業の道に転向。秦野で生まれ育った彼は、幼少期から祖父母の家庭菜園を手伝い、常に自然や農業が身近な存在だった。人から喜ばれる農業という仕事に生きがいを感じているそう