えのすい」が教えてくれる

相模湾食べられる魚のお話

捌きにくいけれどおいしいヒイラギ

江の島でイソメを餌に釣りをすると、どんな季節でもほぼ必ず釣れる魚、それが「ヒイラ ギ」です。

えのすいでは、入口すぐの「出会い の海」で展示しています。

本種は小さく、薄く、鰭(ひれ)に棘(と げ)があり、体表から大量の粘液を分泌するという「捌(さば)き づらい魚」のおよそ全ての条件を満たしています。

しかし、私はこの魚をみなさまにぜひ「刺身」で食べて欲しいです。

どんなに 美しく捌いても、1尾からとれる刺身は表と裏の2枚だけ。

恐ろ しくコスパの低い調理法ですが、それを乗り越えた先には、ヒ イラギでしか味わうことのできない最高の刺身が待っています。

身は透き通った白身で、適度な歯ごたえがあり、意外としっ かり味がついています。捌くのが大変なので、釣り過ぎるとい つも少し後悔しますが、食べるとあまりのおいしさに「これだ からやめられないんだよなー」と唸(うな)ってしまいます。


(新江ノ島水族館 えのすいトリーター  山本 岳)

 

新江ノ島水族館


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藤沢市片瀬海岸2-19-1
https://www.enosui.com/
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