「えのすい」が教えてくれる

相模湾の食べられる魚」のお話

頭が平べったいマゴチ

 

【2022年7月23日号〜おいしい相模湾】

真夏に旬を迎えるマゴチは、真冬のヒラメに匹敵するおいしい魚で、三枚におろして刺身に、頭や中骨はあら汁にと、余すところなく味わえます。

夏のマゴチ釣りは、餌にするマハゼの調達から。春に生まれて5~7㎝ほどに成長したマハゼを、浅瀬でコツコツ釣りあげていきます。唐揚げにするとおいしいマハゼですが、ここはぐっと我慢。

日が傾いてきた頃、ポイントを変えて、いよいよマゴチを狙います。生かしておいたマハゼに針を掛けて泳がせると、“ガツッ”と大きな当たりが。ここで焦りは禁物で、“ガツッ”“ガツッ”“グググッ”と来たところで合わせて、マゴチの口に針をしっかりと引っ掛けます。

大物のグングン引き込む激しいファイトをかわして釣りあげると、大粒の汗に夕暮の風が吹き抜けていくのでした。夏が来ると思い出すマゴチは、相模湾大水槽で展示しています。

(新江ノ島水族館 えのすいトリーター  岩崎 猛朗)


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