こんにちは。
社会人大学 代表コンサルタントの桑名 伸です。

授業を始めます。まずは質問です。
本日は「目的」「目標」の違いと勘違いについて学びます。「目的」と「目標」の違いが分かりますか?
「字が違う!」…、その通り! 字が違います。それでは字を見てみましょう。
「目」は同じで二文字目が違いますね。「的」と「標」という字です。この二文字目が「目的」と「目標」の違いを教えてくれています。「的(まと)」と「標(しるべ)」です。

■目的は「目指す的」
■目標は「目指すための道標(みちしるべ)」

 もっとかみ砕いて言うと、
■目的 = 成し遂げようと目指す事柄・ゴール
■目標 = 目的を達成するための通過点・目印

ということです。例を挙げてみましょう。
     ◇
ある女性が春にダイエットを始めました。「夏にビーチでビキニを着るのが目的よ!」
「???」これは目的ではありません。目的は、「異性の目を引く」、「自分で納得したい」、「友達に差をつける」……などではないでしょうか。これらの目的を達成するためにダイエットをして「ビキニを着る」という目標があるわけです。女性に叱られそうなのでここでやめておきます。

私の例で恐縮ですが、今筋トレをやっています。目標はベンチプレスで100㎏を上げること。目的は何かというと、「健康であり続けること」です。かなり先の目標として90歳になっても自立歩行をすると決めています。
最終目的は「死ぬまで健康で、周りに迷惑をかけないでポックリ逝く」ことです(笑)。
    ◇ 
さて、私事はこの辺にして、最近就活生へのインターンシップの時に、目的と目標設定の話をしようと思い、話の振り出しに10・20・30年後、老後のあなたにとっての成功している状態は何か、それを目標として就活をしよう!…と話をしましたが、ほとんどの学生が成功している状態を明確に答えられなかったのです。
つまり、明確な目標がない状態だったのです。返ってきた答えは、
・結婚をすること
・子供を2人作ること
・年収1000万円
・40代で家を建てる

という「夢」や「希望」がずらり。

目的ではなく目標でもなく、「●●できたらいいなぁ」という希望ばかりの発言だったのです。なぜ目標でなく希望なのかというと、私は彼らにこう質問を返しました。

例えば、40代で家を建てるという学生に対して
・どこに建てるのか?
・いくらくらいの家を建てるのか
・その時にはいくらの収入なのか

と質問をしたところ、「40過ぎで年収500万円ですかね?…(これで合ってます? 的な答え方でした)」という回答が。目的・目標と夢・希望がごっちゃになっているようです。

ここをしっかり組み立てないと、目的を手に入れることはできません。「夢」は現実では必ず覚めますから。

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